こんにちは。
吉方位鑑定師の宇佐應凜です。
今回お話しする「土用」は一年のうちに72日程あり、引越しや吉方取りを避けた方がいいとされる期間です。
今回は、そもそも土用とはどんな期間で、なぜ引越しや吉方取りを避けたほうがいいと言われるのかについて、また、九星気学や奇門遁甲で吉方位であったとしても、土用の期間は引越しや吉方取りはしない方がいいのか?など、土用における私の見解をお話ししていきたいと思います。
動画でのご紹介はこちらです↓
「土用」とは何か?
まず、「土用」について簡単に説明していきます
土用の期間
「土用」とは、暦(二十四節気)の上で季節が切り替わるタイミングである「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前18日程度を指します。
一般的に土用と言うと、「立秋」の前の「夏土用」を指しますが、「土用」は年に4回、1年に72から73日あります。
「土用」は「五行説」から生まれた
この「土用」は「五行説」という古代中国の思想が暦に当てはめられたことにより、生まれました。
「五行説」とは、万物が「木・火・土・金・水」の5つの性質の気で構成されているという思想です。
この五行説を暦に当てはめ、一年(365日)を5つの気で分割すると、73日ずつに分けられます。(※古代中国では1年は366日とされていました)
そして季節は、春は木、夏は火、秋は金、冬は水の気が当てはめられ、それぞれの季節は該当する気が最も盛んに働くと考えられました。
「土用」に働く「土の気」
では四季から外れて余った「土の気」はどうでしょうか?
「土の気」は万物を変化させるという性質に加え、他の四気を包含し、総合的な働きをするため、異なる性質の気が切り替わる「季節の変わり目」に最も盛んに働くと考えられました。
ですので、一年のうちで「土の気」が割り振られた73日(72-73日)を四季の切り替わりの時期に当て、それぞれ18日程度(17-19日)が「土用」とされます。
この「用」という字は「はたらき」という意味を持ちますので、「土用」とは「土の気」が「働く」という意味ですね。
この「土の気」の働きによって冬から春に、春から夏にというように季節が変化していきます。
「土用の引越し」は避けるべき?
「土用」に引越しをしてはいけないとされるのは、その期間に「土の気」が強く働いているためです。
「土用」期間中に避けるべきとされること
土用の期間は、引越しの他、家の建築や解体、造園や外構工事、畑づくりなどの「土を動かす行為」は避けるべきとされます。
「土の気」は、植物などを育成する一方で腐敗もさせる、というように、強い「変化」の性質を持っています。
そのため、引越しや、家の建築、造園などで土をいじることによって、「土の気」をみだりに乱すことは、この強い「変化の気」を受ける危険性があると考えられます。
土用期間は「体調」に注意
さらに「土用」の時期は「季節の変わり目」にあたり、気温や天候の変化により、体調を崩しやすい時期です。
そのため、特にお年寄りや小さなお子さん、療養中の方などの、免疫力が弱い(落ちている)方の場合は、土用の引越しは避けた方がいいかもしれません。
体が、強い「変化の気」を受け流せる状態でない場合、病気や怪我に見舞われる危険性が高いと考えられます。
「土用」に引越しても大丈夫?
ただし、私は、「土用の引越し」は特に気にしなくてもいい、と考えています。
なぜなら「土用」よりも五黄殺や暗剣殺、歳破などの「凶方位」での引越しの方がよっぽど悪影響を長期に渡り受けると考えているからです。
加えて、現代の住居は基礎はコンクリートでかためてしまいますし、昔の住居に比べて「土の気」の影響は少ないと考えられます。ですので、家の建築なども、さほど問題がないと考えています。
「土用の引越し」で気を付けたいこと
ただし、家の地鎮祭、棟上げ式は土用を外すようにするのが無難です。
そして、今も昔も、土用の時期は体調を崩しやすいことに変わりはありません。
引越し作業は気力・体力ともに消耗しますし、住環境も変わりますので、体調にはどうぞお気をつけください。
土用の「吉方取り」と「お水取り」
また、「土用」の期間は、「吉方取り」や「お水取り」も避けるべき、という考えもあります。
土用の吉方取り
なぜ「吉方取りを避けるべき」と言われるのかというと、土用の期間中は「土の気」が強くなると説明しましたが、五行の気を「方位」に当てはめてみると「土の気」は中央に位置します。
ですので、全方位の気が弱まり、吉方取りをしてもそこまで多くの気が得られない、という理屈です。
なかには土用の期間は全方位凶方位になると言う人もいますが、私は特に気にすることなく、土用の期間も吉方取りをしていますし、吉作用も問題なく得られています。
土用期間の凶方位「土用殺」
また、土用の期間だけにある「土用殺」という凶方位もありますが、あまり強い凶方位とは言えません。
この「土用殺」は毎年同じ方位です。
春土用は南東、夏土用は南西、秋土用は北西、冬土用は北東が「土用殺」の方位です。
ただし、五黄殺や暗剣殺・破れ・本命殺などに比べると、特に気にする必要はない凶方位だと言えますし、私も吉方取りをする時などは気にしていません。
土用で気を付けたい「お水取り」
ただし、土用の期間中は「お水取り」と「温泉に入ること」は避けた方がいいと考えています。
五行の「5つの気」には「相生相剋」という相性があり、「土の気」は水の気を汚してしまう「土剋水」の関係です。
ですので、通常では、吉方取り先で「お水取り」や「温泉に入ること」は吉方位の気をたっぷりといただくために推奨している行為ですが、この「土の気」が強く働く土用の期間中は避けた方が無難です。
私は、吉方取りで、お水取りや温泉に入る場合、土の気を受けすぎないように対策をしています。(※対策の方法は鑑定でご案内しています)
まとめ
最後までご覧くださりありがとうございます。
今回のお話をまとめると、「土用」とは、季節の切り替わりの時期にあたり、万物を変化させる「土の気」が活発になる時期を指します。
この「土用」の期間には引越しや建築・造園といった土をいじる行為を避けるべき、という風習がありますが、私の見解では、引越しでは「土用」よりも「(凶)方位」の方が影響が大きいため、もし「方位」が良い(大きな凶方位でないor吉方位である)場合は「土用」の期間であっても引越しをしても良いと考えます。(それでも土用の作用が心配な方は難避けなどの対処方法もご案内できます)
ただし、土用の期間は季節の変わり目にあたるため、引越し後の体調管理には特にお気をつけください。
また、土用期間中に凶方位に引越してしまうと、凶作用が強く出てしまう可能性があります。
私の「引越しの方位鑑定」(→詳細ページへ)では、方位の良し悪しだけでなく、凶作用へ引越してしまった場合の対処方法もご案内しています。
宇佐應凜
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